浦島草

4月に入って吹く風もずいぶん暖かくなってきました。
花畑はそろそろおしまい。
掘りかえされたあと、水を張った田んぼへと姿を変えていきます。
もうすでに初夏へ向かって動きだしている南房総です。

屋内にいるのが勿体ない気がして、裏山へ野草を摘みに出かけました。
タンポポ、フキ、ハコベ、タラの芽、ミツバ・・・
ポカポカと暖かい陽射しを背中に受けながら草を摘んでいると、
小さい子供に戻ったようなウキウキ楽しい気分になってきます。

そしてつくづく思ったのです。幼かった頃も大人になってからも、
好きな事ってたいして変らないものなんだなぁ・・・と。

私は自然を相手に遊ぶことが何よりも大好きな子供でした。
両親とも野山や水辺が好きでちょくちょく遊びに出かけていたこと、
住まいが田畑の多い地域にあったことなども影響していたのでしょう。

野原や森で草花を摘み、家に持ち帰っては図鑑とにらめっこ。
小川に棲む魚たちをつかまえ、観察して絵に描くのも好きでした。
その甲斐あってか、メダカとカダヤシ、ギンブナとキンブナなど
川の上から魚の背を見ただけで種類を見分けるのもお手のものでした。

大人になって再び自然が豊かな場所に暮らし始めたのは
そんな原点を忘れられない本能が、そうさせているのかもしれません。
(いわゆる「三つ子の魂 百まで」ということなんでしょうね)

c0048685_23304261.jpgさてこちら野草摘みの途中で見かけた植物。ウラシマソウです。
ツルのようなものがすうっと長く伸びている様子が、釣り竿を持っている浦島太郎のように見える、ということでそう名付けられたそうです。
ちょっと食虫植物のような妖しさも感じますが、実はコンニャクの仲間なのだとか。
それにしても面白いカタチの植物です。



草摘みに夢中になっている間に時間がワープして、
ふと気付くと子供から大人に変わってしまっていた・・・・
そんな錯覚をおぼえ、ちょっぴり浦島太郎の気持ちが
わかったような気がするうららかな春の午後でした。
by glass-drop | 2005-04-06 23:32 | 自然