ガラスのかけら

吹きガラス工房でるつぼ(溶けたガラス素地が入っている器)
の交換をすると聞き、その作業を見学させてもらいました。

普段はごうごうと音をたてて太陽のように眩しく燃えている溶解炉。
火が落とされた今は深い眠りについているかのように見えます。
炉の内部の静かな暗がりを覗くと、溶けたガラスにコーティングされて
陶器のようなツヤのある質感に変化したるつぼが鎮座しています。
何だか胎内を覗いているような気がして、神妙な心持ちになりました。

るつぼを取り出したあとの炉の底には
流れ出たガラスが冷えて固まっていました。

c0048685_23533519.jpgその色はごく薄い緑青色。
何らかの不純物によって
着色したようです。

かけらを手にとってみると、
キラキラと輝いて
まるで氷みたいです。


             
かけらを空にかざしながら想像しました。
溶けたガラスの雨がふり、冷えたガラスの雪が降る星を。
大地を覆う大気もきっとガラスが気化してできている。
そしてこのかけらは星の極地を流れる氷河の一部なのだ・・・
by glass-drop | 2005-04-25 23:52 | おきにいり