ラムネ瓶

連休をかき回した台風が過ぎ、海辺は穏やかさを取り戻しました。
少し冷えこんできた空気。強いマゼンタ色をしたおしろい花が
あたりに濃密なかおりを漂よわせています。
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夕方の海辺でラムネ瓶だったらしきものを拾いました。
胴体には丸に十字の印と「安房北條 秋山製」の文字。
背中には「非売品」。底には「ナ」の記号が入っています。
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底の「ナ」はこの瓶を作った
ガラス工場の印でしょうか。
瓶の横腹にはうっすらと
型のあとが残っています。

昭和の前半、安房北條駅(現館山駅)近くで作られたものでしょうか。
非売品ということは、何か記念品のようなものだったのかも・・・
秋山とはどんな店または会社だったのか、
このラムネ瓶はどんな機会にふるまわれたのか、
失われてしまった上半分は一体どんなカタチだったのか・・・
想像はさらに膨らんでいきます。

透明な緑青色の瓶を夕方の弱い光にかざすと
内部にこまかい泡が含まれているのがわかりました。

その小さなひと粒ひと粒に、この古い瓶が作られた当時の
ガラス工場の空気が閉じ込められている・・・
そう気付くと、壊れたラムネ瓶が何だかとっても貴重な
タイムカプセルのように思えてくるのでした。
by glass-drop | 2005-09-27 18:50 | おきにいり