林道2号線

おだやかな小春日和。
こんな気持ちのよい日に家の中にいるなんて、勿体ない・・・
仕事は夜に後回し。自転車に乗って出かけることにしました。

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白浜と館山の畑(はた)を結ぶ「林道・畑2号線」の入り口。
しばらくは自転車を押しながら徒歩で坂道を進みます。

坂道を登り切ったところには、ため池と小さなほこら。
後ろを振り返れば、パノラマのように広がる白浜の街と海。
ここからしばらく、道はマテバシイの原生林を通ります。

c0048685_1958742.jpg薮のあちこちに美しい朱色の
カラスウリが実っていました。

マテバシイのドングリを拾いながら
自転車を押していると、
ジョギング中のおじさんが軽快な
足どりで通りすぎて行きました。
畑のたい肥にするための落ち葉を
かき集めている人たちもいます。

天気のよい日にはほんの少し
人出が多くなる森の道です。


林道は少し湿り気を帯びた静かな空気に満たされています。
虫の音と遠くの鳥の声、そして落ち葉を踏みしめる音が
辺りの静けさをいっそう際立たせています。

c0048685_19593899.jpg緑のコケとシダに覆われた切り通しの道を進んでいくと、乗用車が1台通れる程度の小さなトンネルが見えてきました。

幾重もの地層が美しいシマ模様を描いている、古そうな手掘りの壁。真っ暗な中をすすむと空気はいっそうひんやりとしてきます。

ライトを点灯してこわごわ通り抜け、さらに林道を進んで行きます。

徐々に植林されたヒノキやスギが目に付きはじめました。
あたたかな陽光が差し込む所には、黄色や赤に染まった
ツタやウルシの木。なぜか少し気持ちがホっとします。

トンネルを3つ抜けると小さな橋が現れました。
橋の下を流れるのは、やがて海へとそそぐ長尾川。
2〜3日前の雨で少し乳白がかった水底には
数匹の小さなハヤがのんびり泳いでいるのが見えました。

c0048685_200422.jpgしばらく行くと視界が開け、林道はアスファルトの道路に合流。畑(はた)地区に入ったようです。

自転車を止め農道を歩いていくと、ポッカリと空が抜けました。

奇妙な四角い建造物は竹製の囲い。正月の飾りに使われる「千両」を栽培するためのものなんだそうです。

道が整備される以前はまさに陸の孤島だったという畑地区。
市街地からの灯りが届かず街灯も少ないこの地域は
天体の観測には最適なのだと、どこかで聞いた事があります。

いつかここで天の川や流れ星を見てみたいなぁ・・・
でも夜にあの真っ暗なトンネルを通るのはちょっと、ね・・・


風のおだやかな小春日和には森へ。
波のおだやかな大潮の日には磯へ。
強い西風が冬を連れてくるまでの間、散歩日和が続きます。
by glass-drop | 2005-11-09 20:02 | 旅・散歩