太公望の聖地
2006年 04月 10日
それは3月のお彼岸の頃のことでした。
桜の花が咲く、知る人ぞ知る美しい水辺の風景があるという・・・
そんな話を聞いたのです。こうなると居ても立ってもおれません。
またまた自転車にとび乗り、小さな探検へと出かけました。
近くに立つ看板。
釣り人たちには
よく知られた
場所のようです。
チョロチョロと流れる用水路の上方がその場所でしょうか。
道の脇に自転車を止め、斜面を登っていくと、
鏡のような水面に木々の影が落ちる堰(せき)が現れました。
堰の脇に咲く桜。(大島桜?)
ひとえのまっ白な花びらが
青空に凛と映えています。
池の周りを半周してみると、
細い水路が見えてきました。
上にはまだ何かありそう‥‥
よーし、たどってみよう。
予想どおり、水路を辿っていくと第2の堰が現れました。
最初の堰より規模は大きく、けっこう奥まで続いているようです。
水辺に沿って伸びる小道を、右周りに歩いて行くことにしました。
細い水の流れに架かる、
生木でこしらえた小さな橋。
少しグラつくその上を慎重に
渡り、奥へと進みます。
道を遮るように倒れた木々を、
人が通れるだけの幅に切って
トンネル状にした箇所も
ありました。
これぞ本来のアスレチック!?
なんて思いつつ、泥を踏みしめ
幹に手を掛けくぐり抜けます。
さらに奥へ進み、斜面を登ると
小さな第3の堰もありました。
水辺へ張り出すように傾いて、
水面スレスレに伸ばした枝に花を咲かせている桜。
第2の堰には、このような倒木が多く見受けられました。
こういった倒木の影は、魚たちの絶好のすみかであるはず。
そう思って水中に目を凝らすと、やはりそれらの影の下に
20センチくらいの魚影が揺れているのを確認できました。
姿形から察するに、どうやらヘラブナではなさそう。
ひなたぼっこでも楽しむかのようにゆっくり泳いでいましたが
人の気配を察するや否や、あわてて深みに消えていきました。
「ここのヘラブナもずいぶん少なくなってしまったよ。
ブラック・バスが入ってしまったからね・・・」
と、小さな足場に座りこんで釣り竿を伸ばしているおじさん。
一方、向かいの岸に立つジャージ姿の少年は、巧みにルアーを
操ってそのブラック・バスの方に狙いを定めているようでした。
外来魚は釣り人の生態系をも変えつつあるのかもしれません。
水面に少しせり出すようにして作られたヘラブナ釣りの足場。
大人が1人座るのがやっと、という小ささです。
道具箱やタモを手近に置けばまるでコックピットのよう。
水辺のあちこちに設置されていました。
木の板で出来た足場に、そうっと降りて座ってみました。
空と木々、やや乳濁した水面だけが目の前に広がります。
そよぐ風、時おり水面に現れ
広がっていく波紋・・・。
遠くに聞こえるウグイスの
声も、あたりの静けさを
より一層際立たせています。
俗世から隔離されたような、
水辺のちいさな陣地に
すっぽりと身を納めて、
誰にも邪魔されることなく
釣り糸をたれる1日・・・
太公望だからこそ味わえる
至福の時間がここにはあるのですね。
お気に入りマップに、またひとつ宝の在りかが記されました。
日だまりの中、ちいさな探検は続きます。
桜の花が咲く、知る人ぞ知る美しい水辺の風景があるという・・・
そんな話を聞いたのです。こうなると居ても立ってもおれません。
またまた自転車にとび乗り、小さな探検へと出かけました。
近くに立つ看板。
釣り人たちには
よく知られた
場所のようです。
チョロチョロと流れる用水路の上方がその場所でしょうか。
道の脇に自転車を止め、斜面を登っていくと、
鏡のような水面に木々の影が落ちる堰(せき)が現れました。
堰の脇に咲く桜。(大島桜?)
ひとえのまっ白な花びらが
青空に凛と映えています。
池の周りを半周してみると、
細い水路が見えてきました。
上にはまだ何かありそう‥‥
よーし、たどってみよう。
予想どおり、水路を辿っていくと第2の堰が現れました。
最初の堰より規模は大きく、けっこう奥まで続いているようです。
水辺に沿って伸びる小道を、右周りに歩いて行くことにしました。
細い水の流れに架かる、
生木でこしらえた小さな橋。
少しグラつくその上を慎重に
渡り、奥へと進みます。
道を遮るように倒れた木々を、
人が通れるだけの幅に切って
トンネル状にした箇所も
ありました。
これぞ本来のアスレチック!?
なんて思いつつ、泥を踏みしめ
幹に手を掛けくぐり抜けます。
さらに奥へ進み、斜面を登ると
小さな第3の堰もありました。
水辺へ張り出すように傾いて、
水面スレスレに伸ばした枝に花を咲かせている桜。
第2の堰には、このような倒木が多く見受けられました。
こういった倒木の影は、魚たちの絶好のすみかであるはず。
そう思って水中に目を凝らすと、やはりそれらの影の下に
20センチくらいの魚影が揺れているのを確認できました。
姿形から察するに、どうやらヘラブナではなさそう。
ひなたぼっこでも楽しむかのようにゆっくり泳いでいましたが
人の気配を察するや否や、あわてて深みに消えていきました。
「ここのヘラブナもずいぶん少なくなってしまったよ。
ブラック・バスが入ってしまったからね・・・」
と、小さな足場に座りこんで釣り竿を伸ばしているおじさん。
一方、向かいの岸に立つジャージ姿の少年は、巧みにルアーを
操ってそのブラック・バスの方に狙いを定めているようでした。
外来魚は釣り人の生態系をも変えつつあるのかもしれません。
水面に少しせり出すようにして作られたヘラブナ釣りの足場。
大人が1人座るのがやっと、という小ささです。
道具箱やタモを手近に置けばまるでコックピットのよう。
水辺のあちこちに設置されていました。
木の板で出来た足場に、そうっと降りて座ってみました。
空と木々、やや乳濁した水面だけが目の前に広がります。
そよぐ風、時おり水面に現れ
広がっていく波紋・・・。
遠くに聞こえるウグイスの
声も、あたりの静けさを
より一層際立たせています。
俗世から隔離されたような、
水辺のちいさな陣地に
すっぽりと身を納めて、
誰にも邪魔されることなく
釣り糸をたれる1日・・・
太公望だからこそ味わえる
至福の時間がここにはあるのですね。
お気に入りマップに、またひとつ宝の在りかが記されました。
日だまりの中、ちいさな探検は続きます。
by glass-drop
| 2006-04-10 11:00
| 旅・散歩